氾濫するExcelファイル!~Excel課題の解決とその効果的活用

2016年12月08日

 

今回は、多くの企業で利用されているExcelについて考えてみたいと思います。
Excelは表計算ソフトとして、個人だけでなく、多くの企業で利用されています。簡単な関数を使用した計算チャートからグラフを作成したりする作業、さらには関数やマクロを組み込んで複雑な計算や処理を行うものまで、様々な利用シーンで活用されています。
しかしながら、その便利さゆえにExcelがもたらす課題に悩んでいる企業もあるようです。

 


企業に氾濫するExcelファイル

Excelは非常に便利なツールです。誰にでも簡単に習得でき、難なく使いこなすことができます。そのことから、企業では、一般社員だけでなく、管理職や経営者まで幅広く使われており、その利用範囲は、特定の部署だでなく、全ての部署に及んでいます。

 

・作業時間の報告や簡単な金額計算
・人員や価格、お客様のリスト化
・経費申請書の作成や経費精算
・予算の入力と集計、提出書類の管理
・費用の配賦額計算や配賦の実行処理
・予実対比や分析、業績報告書の作成 等々

 

Excelは企業のあらゆるシーンで使われており、その有用性は今さら言うまでもありません。しかしながら、その簡単さゆえに、その手軽さゆえに、様々な種類と数のExcxelファイルが存在し、放置されているというのが実状です。企業には膨大なExcelファイルが氾濫しており、Excel運用管理につき、適切に対応している企業は少ないと言えます。

 

 

Excelがもたらす課題

Excelは、とても便利で手軽なツールですが、膨大なExcelファイルが存在することにより、様々な課題も発生しています。

 

①Excelの脆弱性
Excelはデータ保護の観点より、その脆弱性が指摘されます。
ファイルを誤って削除したり、間違ったままファイルを保存してしまったりといった事が容易に発生してしまいます。
このことから、内部統制上はExcelを利用すべきではない!と極論を主張する人もいます。
②Excelのメンテナンス
Excelは参照元のデータや関数等のメンテナンスが大変になることがあります。
例えば、部門や科目が変更になったりすると、手で修正しなければなりません。関数等を多く利用したりしていると、関係する全てのセルをメンテナンスしなければなりません。
Excelは、何か変更があった場合は、そのメンテナンスが煩雑!というデメリットがあります。
③Excelの引継ぎ
Excelは個人の裁量で利用されることが多いツールです。
個人が自分の作業を楽にするために、自ら工夫して作成・利用しているケースがほとんどです。そのため、その個人が退職してしまったりすると、その作業が引き継がれません。引継ぎ無く、ファイルを見ただけでは意味不明!といった事態も珍しくはありません。
Excelファイルが大量に保存され、その都度Excelファイルは新規作成されることが多く、いわゆる”Excelメタボ状態”に陥っている企業は多いはずです。

 

Excel課題の解決

それでは、Excelが持つ課題を克服することはできるのでしょうか?
そもそもExcelの利用を止めることなんてできませんし、それは非現実です。Excelは非常に安価で使いやすい優れたソフトです。今さら利用しないという選択肢は考えられず、Excelは大いに活用すべきですが、その活用を見直すことで、Excelが抱える課題を少しでも解決できると考えています。

 

①データの保護・管理(Excelデータの保存と加工)
Excelで管理しているデータを別のシステムで保存できたら、どうでしょうか。あるいは、別システムのデータをそのままExcelで加工・編集できたら、どうでしょうか。
②データのメンテナンス(マスタやロジックのメンテナンス)
Excelで管理している部門や科目に変更があっても、メンテナンスが不要になればどうでしょうか。Excelやマクロの調整が必要なくなるとしたら、どうでしょうか。
③システムの継続性(Excel業務の引継ぎ)
Excelの作業が可視化できたら、どうでしょうか。急に担当者が辞めてしまったとしても、そのExcelが問題無く使えたら、どうでしょうか。

 

Excelの課題を解決するソリューションは存在します。
企業にあるERPやパッケージシステムとExcelを併用することにより、Excelが肥大化して企業体質が”メタボ化”することを防ぐ手段はあります。

 

 

 

 

Excelの効果的活用

多くの企業では、ERPやパッケージシステムが利用されています。
その中にはExcelに取って代わる機能を持つシステムも存在するようです。しかしながら、これだけERPやパッケージが企業に浸透しても、Excelが無くなってはいません。従来通り、使われ続けています。

 

現状では、
”自分でデータを加工しないと、自分が欲しいものは作れない”
というのが本音です。
特に、予算や分析・報告という業務においては、それが顕著です。ERPやパッケージが対応できるのは、予算等のデータが保持できるというだけであって、
結局は、
☑ 予算の現場入力から確定まではExcelで対応している
☑ ERPにあるデータを加工して、分析・報告資料はExcelで作成している
といった事は少なくありません。

 

ERPやパッケージも日々進化していて、Excelに代わる機能も増えて来ています。
しかしながら、すでに多くの企業でExcelが利用されている状況を考えれば、今さらExcelに代わる機能ないしソフトが必要なのでしょうか。
必要なのは、”ERPやパッケージシステム”と”誰でも使えるExcel”を併用することであって、両者を”併用して業務”にあたるのが効率的であると言えます。
最近では、そういったソリューションやツールが廉価で提供されていますので、そういったツール類を検討・活用するのも対策の一つです。

 

 

まとめ

Excelがもたらす課題
① Excelの脆弱性
 ② Excelのメンテナンス
 ③ Excelの引継ぎ
☑ 予算の現場入力から確定まではExcelで対応している
☑ ERPにあるデータを加工して、分析・報告資料はExcelで作成している

 

Excel課題の解決
 ① データの保護・管理(Excelデータの保存と加工)
 ② データのメンテナンス(マスタやロジックのメンテナンス)
 ③ システムの継続性(Excel業務の引継ぎ)

 

Excelの効果的活用
ERPやパッケージとExcelを併用して業務にあたるのが効率的である

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